No.014 : 誰も知らない引き出し(前編)/岸本亮

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普段からウェブ上やレコードショップで新しい音楽を発掘することに多くの時間を費やしている岸本さん。良い音楽を知りたいと思ったときに、友達や知人の情報はとても頼りになりますよね。知られざる音楽に出会うべく、おすすめのタイトルを紹介していただきました。
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岸本亮
大阪生まれ。
CGスタッフとして都内の映像制作会社に勤務中。

木村彩人(以下A) – 都内某映像制作会社で働いてるんですよね?

岸本亮(以下R) – そうです。映像制作会社のCG部門で働いています。

ワタベカズキ(以下K) – すごい大御所のプロダクションなんでぜひお名前を公表したいところなんですが、そうもいかないのが大人の世界っていう・・・(笑)

A – ものすごく公表したいです(笑)ちなみに岸本さんは僕の大学時代の先輩なんですけど、日頃から音楽に関する情報を集めることにものすごく時間をかけていて。誰も知らないようなところから引き出しを持ってくるんです。

R – 結局さ、自分が唯一お金を使うのがそこなんですよ。気付いたら、それくらいにしかお金を使ってなかった。あとは本とかかな。今回はCDを何枚か持ってきたんやけど、どうやって紹介したらいい?

K – どんなシチュエーションで聴くか、っていう紹介の仕方が多いですね。いつもは。

R – シチュエーションかあ…今日のは全部、寝るとき(笑)

A – わかりやすい(笑)じゃあ今回は、寝るときに聴くCD特集っていうことでよろしくお願いします。

Jeremy Dower / MUSIC FOR THE YOUNG AND THE RESTLESS

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R – まずはJeremy Dower(ジェレミー・ダウアー)の「MUSIC FOR THE YOUNG AND THE RESTLESS」を。オーストラリア出身の人なんだけど、恐らく日本で活動してるんだよね。偶然このCDを見つけたのはいいんやけど、この人の情報がどこにもなくて。
一時期これを寝るときにいつも聴いていたら、条件反射で聴くと眠くなるようになって。最初から再生して、気付いたら寝てるから最後まで聴けたことがほとんどない(笑)

K – (再生して)あ、これ気持ち良いですね。浮遊感があって、ミニマルなインスト。アンビエントと言えばアンビエントかなあ…。そしてちょっとアコースティックな感じ。ジャンル不明な感じが素敵です。

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A – ジャケットを見て音の予想が付くような付かないような。あ、これジャケットデザインのクレジットがBluemarkになってますよ。青森県立美術館のVIで有名な。

R – そうなんだ。じゃあやっぱり日本でやってるのかな。このジャケットがすごく好きで。最近はダウンロードで音源が手に入っちゃうけど、やっぱり手で触れたいジャケットってあるじゃない。
Jeremy Dowerについてももっと知りたいんだけど、情報がなかなかなくてね。同じ名前のイラストレーターさんが検索で引っかかるんだけど、同一人物なのかさえわからない。誰か知っている人がいたら教えてください(笑)

K – じゃあ募集しましょう。知ってる方がいらっしゃいましたら、info@kaleno.netまで(笑)

Denzel And Huhn / Time Is A Good Thing

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R – 次はどれにしようかな。マニアックなところから戻っていくようにしようか。これはDenzel And Huhnの「Time Is A Good Thing」。確かドイツの人だった。
京都のアンデパンダンっていうカフェの中に、マニアックなCDばかり置いているCD屋さんがあって。ホンマに訳の分からん品揃えやねん(笑)そんな、訳の分からんCDばかり売っているようなところで買った中で、これは唯一訳の分かるCD(笑) これも眠くはなるけど、すごくポップです。そしてやっぱりジャケ買い。

A – 確かにこれもジャケットが格好いいですね。ちなみに僕はジャケ買いというのをした経験がないのですが、実際のところジャケ買いの成功率ってどのくらいなんですか?

R – ジャケ買いの成功率…低いよ(笑) ジャケットだけじゃなくてCD屋さんのポップとかも参考にして買ったりするけど、高確率で後悔する。

K – 確かに、あれもどれだけちゃんと聴いてから書いているかは怪しいところが…。ジャケ買いって、今は文化としてどのくらい残ってるんでしょうね。昔は試聴もなかなかできなかったけど、今はほとんどの曲がネットで簡単に視聴できるじゃないですか。

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R – やっぱり、ネットで見ているよりも実際にお店に行って、棚にたくさん並んでいるのを見て入ってくる情報の方が良いですよ。面白いし。テンションも上がるし。僕らの世代が一番音楽に目覚めた頃って、HI-STANDARDとかが出てきたインディーズブームの時期で。でもその頃、一般にはブームが浸透していなかったから、レンタル屋さんでは置いてないし、友達も持っていない。そうなると買うしかなくて、「それっぽい!」って思うたびにジャケ買いして、聴いてみて「違う!」って、その繰り返しで(笑)

K – 僕たちの世代は、そうやって発掘されたバンドがメジャーで有名になっていくのを見ていた感じですね。(再生して)これも気持ち良いい音楽だなあ。Jeremy Dowerよりはエレクトロニカっぽい感じで。音の動きが体感的で、映像と相性が良さそう。

音楽が入り口だった

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A – 普段から、映像制作のネタ探しのようなイメージで音楽を聴くことはありますか?

R – 逆ならあるかな。音楽を聴いていて、そこにこんな映像があったらいいなって思うことは。ミュージック・ビデオとか、あういう映像が好きだから。

K – ミュージック・ビデオが映像をやり始める入り口だったんですか?

R – 昔からすごく音楽を聴いていたし、憧れていたんだけど、現実的にそれで食べてくのは難しいなって思って。でも音楽に関わることをやりたかったから、映像学科に行ったんだよね。大学で。最初はデザイン関係の専攻に行こうとも思ったんだけど、映像の方が縦横の繋がりがあるから。

K – なるほど、今の職業も、きっかけは音楽からだったんですね。

 

(後編はこちら)

2010.1.30 update

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